MtFの人が筋トレしてて許せない

ポリがコレじゃないなぁ、困ったなあ、リベラルでいたい自分がこんな感情抱いてしまうんやなぁ、という愚痴です。

 

学部の先輩がいつのまにかMtFになってました。

一つ上の学年の中で、いちばん出来る人でした。

カジュアルなシャツにネクタイをしていることが多く、細身な身体に似合ってスマートな印象を与えていた人でした。

 

その先輩はとても優秀だったので、学部を首席で卒業しました。研究室は化学(で、学部内で1番キツいと評判のところ)出身でしたが、JAXAで宇宙飛行士になるのが夢だとか、卒業式でブっ飛んだスピーチをしたと噂に聞きました。

ストイックで、大学構内のラウンジでは日本人同士でも英語で会話していたりと、勉強を厭わない人でした。プログラミングも意欲的に勉強していたと思います。

修士卒業後は海外へ留学し、お手本のように優秀な人生を送っていました。

 

 

そして、アメリカ留学から帰ってきた先輩は女性になっていました。

 

 

その先輩が女性装をしている写真を見たとき、憤りのようなものを感じました。

「このひとは自らブスとしての人生を選択するのだな」、と。

そんな失礼な言い方があるかよ、放っておいてやれよ、という話ではあるのですが。

 

大学生活の中で女装を多く見てきた、なんなら女装を推進してきたような自分が、どうしてこれを許せないのだろう、こんな気持ちを抱いてはいけないのに、と本人を差し置いて勝手に悩んだ結果、2つの理由に気付きました。

 

1.先輩は他人の能力が劣ってることに厳しい人だった

 

出来る人とは得てしてそんなものですが、出来ない人に優しい人では決してありませんでした。

先輩と研究室が同じだった友人曰く「うーん、意識高いのは別にいいけど、こっちにまで強要されると辛い……あと、あの人がずっと上司だったら嫌(´・ω・`)」。

高い能力を当然のように相手に求められるというのは、出来ない/やりたくない人間にとっては窮屈です。

でも、第一線にいる限り、自分と周囲を高めるためにそういった姿勢は必要になるし、第一線にいる限りそういった姿勢が許されるのです。

でも、そんな先輩は自分の能力を相対的に下げる行いをしました。男のままなら称賛も軽蔑もされなかった容姿を、女の土俵の上に持ってきました。

勉強分野においては自分にも他人に厳しくて、自分の容姿については甘いなんて、そんなことがあるでしょうか。いや、普通にあるんですけれどもモヤモヤします。

 

2.女装にハマるけども女装映えしない顔だった

 

要するに、似合ってないから嫌だという話です。

大学生の時、身の回りに女装者がたくさんいました。それを見てきて分かったことには、女装にハマりやすい顔というのがどうにもあるのです。

明らかに男性的な人は「ネタ」の自覚があり、すぐに女装をやめます。

童顔で、女性と間違えそうになるようなパス度の高い人は、チヤホヤされて女装にハマります。そっから先は個人差が大きいです。

元がイケメンで、女装すると綺麗なニューハーフ系になる人は学生時代の間だけ女装してそのうちスッと引退します。

 

で、特に美人でもなければパス度も高くないのだけれども、女装を続けるタイプの人がいます。

どういう人かと言うと、ミッツマングローブみたいな系統の顔の人です。

ちょっと目が細くて、キツネ顔。可愛い系というよりは美人系(美人系、罪な言葉である)。

おそらくは、化粧映えしやすくて、本人にとっては劇的ビフォーアフターだからでしょう。他人はメイク前後の変化などはどうでも良くて、最終的な顔の点数を無情にも絶対評価していくのですが、本人は変化が楽しくて仕方ないのだと思います。

それに加えて、背が低くて筋肉が少ない人。女性的とはとても言えないけれども、マッチョな男を体現できなかった人。そういう人は女装にハマります。

そういうのって、結局肉体に支配されてるのでは?と思ってしまう。肉体が半端に中性的だと、異性装の方が自分に似合うのでは?と思う瞬間があるらしいのです。で、実際はそんなことがないので只のドツボ。

自分も、あと10cm身長が高くて貧乳だったら、男性装したかもしれませんね。だとして似合う訳もないだろうけど、女性性を体現できないことにもっと苦しんだだろうとは思います。

 

 

さて、以上2点、いたって具体的な理由をあげて悪口を吐いてきたのですが、ここ最近更にムカつくことがありました。

 

その先輩が筋トレしていたのです。

マジかよ。

 

ツイートを遡るに、もう女性ホルモン治療を始めたようです。マジかよ。なんで筋トレしてるんだ。

 

私が自分の肉体が女であるのが嫌になるのは、暴力に無力だと感じるときです。

多少運動したって、運動オンチの男に敵わない。ベンチプレス35kgをどうしても持ち上げることができない。

それは、普通に生活している限りはどうでもいいことなのだけれど、犯罪に巻き込まれた時に途端に大きなディスアドバンテージになります。

普通にセックスしてる時でさえ、男にマウント取られて手を強く押さえこまれると一瞬恐怖を覚えます。押し返しても絶対に体勢が覆らない。これがレイプだったら、と考えて一人で絶望したりします。

 

あの体格差への絶望があるからこそ、世の女性は身の安全のために色々工夫をしてるのだと思います。

 

女性になるって、その弱さと不便さとを自ら選択することではないですか。まさか身体能力と女性的美を両立できるとでも思ってたのですか。男ということによらず自分の能力が保障されると思ってらしらんですか。

 

思考がマチズモのまま、女性になろうとする先輩の姿が、私には苛立ってしかたないのです。

「彼女頭悪」感想の感想

久々にはてな開いたら「彼女は頭が悪いから」の記事にいまだにアクセスあるっぽい。

 

中身気になってる人が多い中レビューしたというだけのことで、あの記事自体はあまり読者の心境を反映しないと思うんですが。いいのかな。

 

ちょっと時間をおいて浮かんだ考えとか、他人の感想を読んで思ったことなどつらつらと。

 

あの小説は結局どう読むのが正しいの?

読者が東大生だとか、実在の当事者らの事情を知っている人間ならば、現実と照らし合わせた穿った見方をするのも面白いでしょう。

が、そういう知識や立場無しにあの本を読むなら、あの本の魅力を形成するのは性被害への同情と東大へのルサンチマンだと思います。

 

常日頃は女一般をバカだと言ってはばからないクセに、自分が惚れた女については「いや、彼女は賢い女の子なんだ」などとチンコに合わせて認知を捻じ曲げたりするあたりなんかは「あるある」ネタの切り取り方として面白かったです。

でも、全体としてはボリュームが多く、日常シーンが冗長です。最後は事件に至ると分かりきってるからこそ、日常シーンを長くとることで不穏感を煽る狙いがあったのかもしれませんが。

結末では当然誰も幸せになりませんし、大したカタルシスもありません。それでもあの本が評価されるのだとすれば、「やっぱ東大生って人の心がわからないひどい奴なんだな」とルサンチマンを補強してくれる気持ち良さが大きいのだろうと思います。

 

キャラクターの薄さと、東大生一般への風評被害

はてブコメなり、ツイッターなりで本そのものや私の記事への感想をちらほら見ました。

それらの感想に特徴的なのが、登場人物の名前がほとんど出てこないことでした。

登場人物の数が多いうえにキャラがかぶっている者もチラホラいるので、名前が覚えきれないと言ってしまえばその通りなのですが……主人公であるはずのつばさや美咲の名前すら、あまり多くは出てきません。

少し話が逸れますが、なんでつばさって名前なんでしょうね。女の名前のようにも読めてしまうので、男女が交互に出てくるダブル主人公の小説には不向きかな、と思うのです。昴樹→すばる→つ「ば」さの連想かな、とも思いましたが、キャラ名に理由らしい理由なんて無いのかもしれません。

ともかく、あの小説の感想にはほんとうに名前が出てこない。その代わりに主体として用いられるのは「東大生は~」というフレーズです。

小説全体を見れば、確かに一人一人のキャラクターは薄い。例えば、美咲が好意を抱く男性はトータル3人出てきますが、それらは全員同じに見えます。美咲がフられて自尊心を失うエピソードを書くためのパーツに過ぎないように思われます。つばさに寄って来る女性たちも、似たり寄ったりです。

加害者5人は家族構成だとか、経歴だとか、出身高校とか、実在の人物のプロフィールをあれだけ本に入れ込んで下敷きにしているのにもかかわらず、キャラクターはそこまで目立ってきません。エノキはキャラ立ってないわけではないはずなのですが。エノキについて言及した感想を私はただの1つも見つけられませんでした。みんな興味ないのかな……

事実に近く描くことを諦めて、キャラの立った小説として再編するのなら、生嶋枠を削除することが

出来ただろうと思います。そうすれば、主人公のつばさ、ライバルの譲司、腰巾着のエノキ、起訴を逃れた和久田でバランスが取れます。

こういったキャラの薄さのせいで何が起こるかといえば、本を通して読んだ後に残る印象が、東大生一般に適用されてしまうという熱い風評被害です。

 あくまで小説だから創作が多分に含まれている、という観点をまるっと喪失している読者はそこまで多くはなかったのですが、フィクション中の東大生の描写は、現実の東大生一般の心理を反映したものである、という見方をする人は多く見受けられました。それこそが、私が前のブログ記事を書かねばと思った理由でもあります。

松本の名前を知っている必要はないけど、つばさはつばさとして読むぐらいのことはできるんじゃないだろうか。

 

それはそれとして稲井くん

稲井大輝くんが逮捕されましたね。11月下旬に裁判あるらしく、めちゃ興味あり。

酔って立ちションするのと同じ感覚で女にハメてそう。ここらへん、お誕生日を研究してた人たちとは女の供給量が数十倍違うから、あんまり行動原理を一緒くたにしないほうがよさげ。日常におけるセックスのハードルが下がりまくると、酔った時にああいう事件を起こしてしまうんじゃないか、と勝手に思ってます。

私も将来ボケたら、「マン汁を集めて早し最上もが」とかワケわからんこと言いだすんじゃないか、と今から不安ですもん。

 

たぶん実刑くらって今後2年以上ヒマになると思うんで、今のうちに口元を整形手術しておくといいんじゃないでしょうか。人生のダウンタイムですね。

花王リセッシュのCMが福士蒼汰で催眠オナニーさせてくる話

リセッシュは消臭剤ですが、他人(ジジババ)に説明する時にはつい「ファブリーズみたいなやつ」と言ってしまうあたり、ファブリーズのブランドの強さを感じます。

 

さて、そんなリセッシュのWebCMを見たことはあるでしょうか。

 

YouTubeの広告動画として動画冒頭に挿入されることがあり、現在でもYouTubeで「リセッシュ 福士蒼汰」と検索すれば動画を見ることができると思います。

 

最新の第三弾ではただの福士蒼汰囁きボイスになっていましたが、第一弾、第二弾は催眠音声の技法を取り入れており、正直「広告代理店の担当者、頭トチ狂ってんな」と思いました。

 

 

催眠をかける、あるいは更に進んでエロティックな催眠をかけること自体は古くから行われていましたが、そのセッションは対面であったり、オンラインでも通話ソフト越しでリアルタイムなものが多かったのです。

録音式のものがなかったわけではありません。かの有名なAV監督代々木忠も、「サイコ・エクスタシー」という催眠音声CDを出しています。ただこれは読み手が男なので女性向けです。

 

それを一歩進めて、漫画風の可愛い女性キャラクターが男性視聴者に話しかけるという形を取った最初の催眠オナニー音声が、サークル「キャットハウス」の「赤いリボンのリコ1」だと言われています。

これを皮切りに、2chを中心に催眠音声ブームが巻き起こりました。だいたい、2007〜2010年ほどのことです。

それ以後は、商業化が進んだり、催眠は少しだけのエロボイスCD化したり、あるいはエロボイスの側が催眠技法を取り入れたり、細分化と大衆化が進んだわけですが、とにもかくにも、「可愛い/カッコいいアニメ風のキャラクターがエッチなことを耳元で囁いてくれる」という一つのフォーマットが完成しました。

そういうわけで、催眠音声といえばR18作品を指すことが多いです。

 

 

だいたいの催眠音声の中身は、催眠誘導+性的な暗示+解除の流れで作られています。

 

催眠誘導のパートでは、聞き手をリラックスさせることで催眠状態に導きます。

技法には色々あるのですが、古典的でよく用いられるのが深呼吸や脱力です。

CDの声が深呼吸のタイミングを指示したり、「手の力がすーっと抜ける」などと語りかけてきますので、聞き手はそれに従うようにします。

するとあら不思議、その後に続くエッチなシチュエーションや声が一層気持ちよいものに感じられ云々。

掛かり方は個人差が大きいのですが…掛かりにくい私でも、「声が頭の中に響くように感じてゾクゾクする」ぐらいの感覚はいつでも得ることができます。

掛かりやすい人だと、手を使わずに声だけでイくとか、性転換した気持ちでイくとか出来るようです。というか、深く掛かれる人ほどディープなファンになりますわね。

 

 

んで、リセッシュのWebCMが催眠音声風だった時には度肝を抜かれたよ、っていう話。

リセッシュのCM自体はそんなに性的なものではありません。イケメンに耳元で囁かれてる感覚になって、ドギマギはしますけども。

ただ、「ほら、もっと息を吸って」「全身の力が抜けて、癒されていく…癒されていく…」など、作り手が催眠を意識しているのが明らかなのです。担当者は絶対催眠音声でオナニーしてます。同士です。

 

そもそも催眠オナニーをする女性が少数派なので、この動画を見た福士蒼汰を好きな女性の大半はこれが催眠であることに気付かないわけですが…

「声が耳元で囁かれてるように聞こえて鳥肌立った」とか、掛かりやすい人だと「花の匂いがした気がした」といった旨の感想ばっかです。

「サイニーじゃねえか」という感想はあまり見なかったですね。残念。

 

催眠音声を知ってると、ドギマギがヤバいんですよ。私福士蒼汰には別段の思い入れ無いのに。

「は!?!?イケメンが催眠誘導してきてる!?これはアレか、このままエッチな気持ちよさになるやつか!?!?」と勝手に続きを想像して盛り上がってしまうのです。

福士蒼汰が「いいよ、気持ち良さに任せてイってごらん。10、9、8…」と囁いてきたらどうしよう(妄想です)。

「まだイき足りないよね?ほら、何回でもイけるよ、エッチな身体をしているもんね…?」なんて言われた日には愛液の出過ぎで脱水になってしまう……(妄想です)。

 

 

不思議なもので、エロ市場って男性向けの方が圧倒的に大きいんですけども、女性向けエロの方が一般向けとの区別が曖昧だなぁと思います。

BLドラマCDなんて今をときめく有名声優たちがホモ役演じてアンアン言ってるわけで、凄まじい世界です。同じことを女性声優がやってしまうと清楚なキャラに傷が付いちゃうんで、別名義作ったり、エロアニメ専属の声優を立てるのが男性向けでは主流なのに。

 

そういう背景もあって、こういう微エロぐらいだったら一流の役者出せてしまうのが女性向けの特権なのかな、と勝手に思ってます。

よく炎上しなかったな、とも思いますけど…

 

 

第三弾はマイルドな囁き系ボイスになってしまったのがとても残念です。大手企業のCMで催眠音声をブチ込んでくのは他に無い斬新さ(クレイジーともいう)だったので、花王の広報と広告代理店の担当者さんには是非もう一度催眠音声CMを作って頂きたく……

 

次回作は高橋一生でお願いします(血眼)

買ってまで読みたくない東大生のための「彼女頭悪」ネタバレゆるレビュー

前の記事は世間一般の人を読者層に仮定したせいで、やたら冗長になったので、こっちはラフな感じで書きまーす。

 

東大生叩きされてたら気になってしまうけど、どうせ不快な思いをするのわかってるのに1890円出してまで読む気にはならないですよね。

そんなあなたのために、ネタバレと、噂話と、自分の正直な感想をこっちにまとめました。

 

 

あらすじ(長いので読み飛ばしてOK)

〇女主人公 美咲

・横浜の青葉区の庶民の家に生まれ、幼いながらに同級生と比較され、やや低い自尊心を持つ。

・並の公立高校に進学し、パドルテニスの大会を通じて他校の彼氏を作るも、清らかなお付き合いをしてる間に他の女に寝取られる。

・偏差値48の女子大の総合生活学部グローバルデザイン科この何の役にも立たなそうな学科名のチョイスめっちゃすきに進学。

・バス停での偶然の出会いにより、横浜教育大学の男子学生グレーパーカと知り合う。グレーパーカに誘われ、野草研究会という名前の平和なインカレに入る。美咲は彼に曖昧な好意を抱いていたものの、いつのまにかグレーパーカは美咲の高校時代の女友達と付き合っていた。モメたり凹んだりする。

 

〇男主人公 つばさ

・渋谷区出身。父は農林省勤め、母はオーガニック志向のおハイソ専業主婦、兄は麻武(武蔵)からの東大法学部だが、つばさに比べて野暮ったいブサイク。本人は横浜教育大附属(学芸大附)→理Ⅰ→工学部。非常にドライな性格。

・高校生時代に、幼馴染の女子である遥を通じて、他校の女子に告白されるも彼自身が他人の恋愛感情をあまり理解できず完全にスルー。この頃、つばさは遥になんとも言えない曖昧な感情を抱いている。

・高校から大学2年までパドルテニス部に所属。理科一類に入学以後、つばさはこちらから働きかけることもなく、パドルテニス部の女子マネなど、多くの女子からアプローチを受けるモテ期に突入し、童貞を卒業する。

・レストランでの遥との再会をきっかけに、つばさは後の加害者たち、和久田、國枝、譲治、エノキに出会う。

・六本木の高級店で、譲治との初対面を果たす。つばさは2学年下の譲治に対しライバル意識のようなものを抱き、つばさと譲治は互いの身の上話をしながら、相手の力量を試すようなマウンティングトークを繰り広げる。

 ・他大の美女いずみと交際することに成功したつばさだったが、和久田と穴兄弟であったことが判明。いずみが東大生という肩書を好むハイスぺ好き女子であるとわかり、嫌悪感を抱く。

・譲治の提案によって『星座研究会』を設立。つばさがこれに参加。

 

そして野外のオクトーバーフェストで美咲とつばさは出会う。

美咲がグレーパーカたちと仲直りして、野草研究会の飲み会に参加すると美咲以外のメンバーは全員カップルになっていた。もはや自分が非モテキャラであることを受け入れ諦めつつある美咲の前につばさが現れ、即日お持ち帰られ&処女喪失することになる。

その後すぐ、つばさには摩耶という美人で家柄も品性も申し分ない彼女ができる。摩耶の姿を思い出して性欲が高まると美咲を呼び出すなど、美咲はセフレに降格する。

そこからは実際の事件の通り、美咲は飲み会に呼ばれ譲治に強制わいせつを受けることになる。

エノキ宅での事件の後、逮捕を受けて慌てる各家庭の様子と、急に女子大の教授が現れて美咲を慰めてくれる様が描かれ、最後には執行猶予中のつばさが

巣鴨の飲み会で、なんで、あの子、あんな風に泣いたのかな」

と一切反省していないサイコパスセリフを吐いて物語は終わる。

 

ひっひっふー。500頁弱の小説を全部ネタバレすると意外に長くなっちゃったごめん。

 

東大周りのヤバい描写

この小説中の東大生は、基本的に貶され続けています。そして、東大に入れば誰もがモテモテのモテなのです。あとなんか、すごくどうでもいいところで東大の描写がおかしい。

・東大で新設のインカレスポーツサークルに入っただけで主人公がモテまくり。東大理Ⅰに入れば女の子は寄ってくるものらしい。

・譲治曰く、男子校出身者であっても、東大に60日もいれば女子の知り合いはワンサカできる。

・東大の名前を出せば皆が有難がる、というくだりで東大襖クラブの名前が登場。

・作中でブサイク(デブでチビでワキガ)だと明言されているつばさの兄でさえ、時々女子からラブレターをもらう。東大パワーの描写の中ではこれが一番すごい。

・東大の女子率は1割。

・東大理Ⅰの試験は他の理系学科とは毛色が違い、スタンダードな問題を速く正確に処理することが求められる。

・北陸出身の和久田(藤田)は数学甲子園で優勝しているため「理Ⅰでは知られた存在」らしい。「理Ⅰでは知られた存在」ってワード、じわじわ来る。

・譲治がやたら金持ちなせいで、星座研究会のメンツは男子だけの時は会員制らしき店などの高級店でガンガン飲んでいる。全くいないとは言えないのがキツいけど、こういう金の使い方させる親はさほどいないんだよなぁ。

・東大女子は自分より賢い相手を選ぶ傾向があるので、医学部健康総合科学科の女は医学部医学科以外とは口をきかない。

・東大生は勉強の事ばかりで人の心はわからない、合理的なので余計な感情を抱かない、という描写が手を変え品を変え10回以上出てくる。ちょっと辟易するレベルで出てくる。

 

 

解釈違いの二次創作同人誌

 

これが、本を通しての感想です。同じ材料を使ってお話を作るのなら、自分は決して、被害者女性をこういう形で持ち上げることができないし、松本の残虐さを人の心への無知のせいにしない。なんなら、河本を主人公に据えたと思います。

作中で何度か、「後に○○は法廷でこう語ることになる~」というバキ形式で裁判や調書の証言が紹介されるんですけど、これ8割がた現実通りだけども、残りの2割ぐらい盛ってある気がするんですよね。

おそらく姫野カオルコは過去の報道や、報道関係の知人からの情報をベースに小説を書いてるんで、もしかしたら僕みたいな傍聴と東大の知人ツテだけではわからない情報があるのかもしれない。でもたぶん、ひとつ前の飲み会で生嶋たちがセックスした後、河本くんが手マンしたという証言は第二回公判にはなかったと思うんだけどな。

 

 河本くんの扱いがメチャクチャひどい

河本くんモチーフのキャラは石井という名前ですが、石井の名字が出てくるのはほんの数回で、地の文の中でも2人称でも「エノキ」と呼ばれています。

これあれですね、当時の彼のツイッターアイコンが枯れナメコだったことに引っ掛けてるんですね。フォロー200人程度の鍵垢だったにも関わらず内容がリークされていて本当に可哀想でした。僕もフォロー80人の垢をリークされたことあります。裏切るのは知人です。

このエノキ、作中屈指のクソキャラです。

主人公のつばさはいけ好かないですがモテていますし、譲治は松見本人よりカッコよく脚色されている気がします。女を差し出させるために譲治がつばさのライバルポジションにならないといけないからです。和久田は正統派モテモテキャラですし、國枝も社交的だと書かれています。

エノキを説明する文章を羅列するとこんな感じです。

・「ほほっ、御遠慮なくエノキと、ほほっ」エノキは妙な笑い方をした。

・容貌にすぐれているとは世辞にも言えず、そのためか女性受けする雰囲気も醸し出せない

・痩せて、へなっと姿勢が悪いエノキが笑うと、歴史ドラマに出てくる公家のようだ。

・体育はまるでだめ、ひょろひょろして、エノキ茸のように、頭部だけが大きい彼の容貌は、およそ異性から好まれるどころではなかった。

・エノキは、「これ、要らない」(注釈:他の男のおこぼれ)になった女子をなだめるという行為を何度も体験する

・その女子学生がエノキのカノジョになることはなかった。

・(なんもしなくても大学名を言や、女のほうがパンツ下ろすのは東大だけなんだよ)エノキは、思っているというより、感じていた。

・(東大に入って、自分のことを「すごいのね」と思ってくれて、つきあってくれるような女の子を見つけて、バイトしてお金ためて、彼女がうれしがるようなものを買ってやって、プロポーズして結婚して、福山に帰って、いつまでもいつまでも「すごいのね」という場所にいてやる)

 

田舎くさい、容姿ダメ、喋りダメ、そのくせ優越感に浸っているというヤバいキャラにされています。

彼がこういうキャラにならざるを得ないのは、執行猶予とはいえ刑をくらったわけですから、それに見合った悪人エピソードを描かないとつりあいがとれなくなるからだろうと思います。実際は、複数人相手の示談が面倒になった被害者女性が処罰を警察にゆだねてしまった経緯があるんですが。

下心が全くないわけではないけれど、河本くんのやったことはおおむね、家を貸しただけです。作中のエノキは女をオトすことに非常に乗り気で、あわよくば、という感がプンプンするので違和感があります。

河本くん、確か第二回公判で、「テニサーで女は頭が悪いという考えが形成され、性的対象ととらえるような価値観があった」みたいな発言をしまして、これを記事で抜かれて叩かれてしまったんですけど、これ彼の性格が悪いとかそういうことではないじゃないですか。

インカレの女は馬鹿、なんて価値観、多くの東大生が潜在的に抱いてる常識みたいなものなんですよね。これが常識だ、という環境は確かに特殊なんで、口に出さないほうがいいとは思いますけど。

 

松本きゅんが地味女に惚れてるのが気に食わねえ

松本きゅんを裁判所で見たとき、その顔の端正さと、一貫してサイコパスな態度に僕はシビれました。なので、僕は松本きゅんのキャラの解釈違いされてるとドチャクソ腹が立ちます。

作中では、つばさが美咲に少しは気があったような描写にされてるんですよねー。

「つばさは美咲のこと、一瞬でも好きだったんじゃないの?どうしてそんなひどいことできるの??」みたいな感じでまくしたてられてますけど、たぶん最初から好きでもなんでもなかったんだと思うんですよね。

性欲の対象にはできる。でも彼女にするつもりなんか微塵もない。クズ男には普遍的な感情だと思いますけれど。

身の回りのサイコさんを見るに、高機能のサイコパスって他人の感情がわからないとかそういうわけではなくて、人間扱いする基準がやたら厳しいんですよ。人と動物の間に引くべき道徳のラインを人と人の間に引いてしまう。

だから、彼らが人間だとみなした相手には普通に友好的に接してますよ。それ以外の人間への態度が鬼畜なだけで。そうですね、自分に惚れた女は豚さんぐらいに見えてるんじゃないですか。愛玩にすることはあっても、必要になれば捌いて肉を食べることを躊躇しないような感情なんだと思います。

 

つばさは美咲同様に、地味女の遥にも切れない縁を感じ続けていることにされてます。

最後の最後のエピローグを、遥とつばさのシーンにしたのは印象的です。

遥は事件後もつばさのことを気にかけて、救済しようとしているかのようです。もしつばさが更生するのなら、その時に隣にいるのは遥のような女性だ、というようなつもりなんでしょうか。それはブスで並の学歴のままでも認められたい、私たちの驕りを反映しているみたいで、どうにも好きになれません。

最近、現実の松本きゅんは普通に周りに女性がいて、なんなら事件前よりモテてる、という凄くいい話を聞きました。

 

そのほか気になる描写とか

誕生日研究会のメンバーの家庭環境とか、現在の状況とかは、軽微なフェイクを入れて小説に反映されてます。僕も、どこまでが確実な話かよくわかんないんですけど。

小説読む際は、「なるほど退学した後松本くんは兄の設立したベンチャー企業に雇ってもらったんだな」とそのまま受け取れば、それで50%ぐらいは合ってるんじゃねえかな、と思います。

 

飲み会シーンで、山手線ゲームで3次方程式の問題出してイッキさせるとか、そういうのはリアリティなくて嫌かなあ。リアリティで面白さは出ねえんだけど。ディオファントスの分数のやつとかも。飲み会の最中に「偏差値45~!」とかも言わねえし。

「信号機の色!」「赤!」「青!」「黄色!」みたいな雑な感じが好みよ。

 

 あと、被害者女性を持ち上げた一方で、飲み会の席にいたもう一人の女性を非難してるのが面白いな、と。

事件の夜、河本宅にはもう一人、フルカワと呼ばれる女性がいました。フルカワ氏は泥酔しイタズラされる被害者を見ながらも、自分は終電で帰ったのですが、これについて姫野カオルコは「おっぱいのサイズを事あるごとに比較されてムカついたから」という説明を付けています。

 

ああ、被害者女性見てみたかったな。傍聴帰りにすれちがったあの人のような気はしてるんだけど。加害者曰く、「いやホントに、普通にかわいくないんですよ」ってことらしいけど。

東大生強制わいせつ事件傍聴人が「彼女は頭が悪いから」を読んだから

 「彼女は頭が悪いから」は、姫野カオルコ氏が書いた『フィクション』である。

まったくの創作ではなく、2016年の東大生による強制わいせつ事件を下敷きにした、ノンフィクション風のフィクションである。

 

ストーリーは、被害者女性をモデルにした『美咲』と、加害者である東大男子『つばさ』の2人の視点から交互に語られる。

 

読み始めてすぐに驚いた。『つばさ』のモデルが松本昂樹だったからだ。

事件当時、主犯として大きく報じられたのは、女性を脱がせ、暴行に及んだ松見謙佑だった。松見という少し変わった苗字と、彼の行動――女性器にドライヤーを当てたり、馬乗りになって女性の体の上にカップ麺の具や汁をかけるという奇行によって、主犯格である彼にスポットライトが当たっていたのだ。

しかし、この本の主人公はつばさ、松本だ。そのことは、あの事件の本質をもっとも鋭く切り取っている。

 

 

東大生強制わいせつ事件の一部始終を軽くおさらいする。

 

事件当日、東大男子らと、被害者女性を含めた女性2人とが居酒屋での飲み会に参加した。

被害者女性は、松本と半年前からセフレの関係にあり、松本に対して好意を抱いていた。松本から誘いがあったため、被害者女性はこの飲み会に参加することになった。

居酒屋での飲み会の後、二次会として河本の自宅に移動した。この時、現場となった河本宅には松見、松本、河本、生嶋、藤田、フルカワ氏(女性)、被害者女性の7名がいた。

二次会でも酒を飲ませ、被害者女性が酔うと、松見らは服を脱がし始めた。

一次会からずっと同席していたフルカワ氏は、終電が近くなったために帰宅し、現場には加害者らと被害者女性だけが残された。

体を隠すようにうずくまってしまった被害者女性を、松見らは蹴飛ばしたり、背中をたたくなどした。ドライヤーの熱風を女性の股間に浴びせたのもこの頃だ。仰向けにした被害者女性に松見が跨り、身体を触った。そのうち、松見は女性に跨ったまま食事をし、カップ麺の具や汁を身体にかけて遊んだという。

その後、被害者女性が泣き叫んだため、松見が上に乗るのをやめると、女性は隙を見て逃げ出し警察に通報。逮捕に至った。

 

当時、週刊誌やスポーツ紙などは、このあらましを面白おかしく書き立てた。

ところが大手の新聞各社は、被害者女性に配慮したため、ニュースは断片的なものになった。具体的には「被害者女性が松本に好意を抱いていた」あたりがバッサリと抜け落ち、その代わりに股間にドライヤーを当てた話やカップ麺の具を身体に落とした話が取り沙汰され、東大生の奇妙さ、鬼畜さのみに焦点が向かっていったのである。

 

被害者女性の人権に配慮しなかったゴシップ誌のほうが、よほど事実に近いことを書いていたと私は思う。

松本と被害者女性がセフレの関係にあったことを抜きにして、あの事件は語れない。

 

 

さて、「彼女は頭が悪いから」を読んでいる層の9割は、事件は覚えていても加害者の名前までは覚えてないと思う。というか、松見、松本、河本の名前がマジカル頭脳パワーのマジカルチェンジみたいでややこしい。

一度、作中の人物との対応も併せて登場人物を整理する。

 

松見:主犯格。ドライヤーやカップ麺の人。「三浦譲治」のモデル。

松本:共犯格。被害者女性をセフレにしていた。男主人公の「竹内つばさ」。

河本:家を貸した人。ほとんど女性に触れていないが、示談に失敗したので逮捕された。「エノキ(石井照之)」。

藤田:不起訴勢。被害者女性にあまりはっきり認識されていなかったらしい。山谷えり子の親戚。「和久田悟」。

生嶋:不起訴勢。事件のひとつ前の飲み会では河本宅にて他の女性とセックスをキメた。「國枝幸児」。

被害者女性:松本のセフレ。Gカップ。女主人公の「神立美咲」

 

「彼女は頭が悪いから」の男主人公は、主犯格である松見ではなく、共犯格である松本だ。

傍聴した人間なら誰しも感じただろうが、起訴された松見、松本、河本のうち、ぶっちぎりで松本がサイコパスだった。自分に惚れた女を自分の良いように扱うことに迷いが無いのが、証言の端々から伝わってきた。

裁判中、被害者女性を飲み会に呼んだ理由や性的からかいをやめなかった理由を問われ、

松本「飲み会を盛り上げるため」

と一貫して答えた態度はもはや称賛に値する。

 

私の主観だけで言えば、松本はサイコパスクズ男、松見は際限を弁えずにやりすぎてしまったバカ、河本は家を貸しただけの善人に思えた。

不起訴になった藤田、生嶋は当時大学院修士1年だったが、学部4年だった河本は自主退学の条件を飲めず示談に至らなかった。証言によれば、被害者女性自身さえ「弁護士さんを挟んで示談するのが大変でやりづらい。河本くんは悪くないのに」と語ったという。

 

あの事件を、初対面に近い女性をかなり計画的にレイプした事件だと思っている人が結構いるのでこれを私は修正したい。というか、この本を貫くテーマも、あれがレイプではないというところにある。

「男の家に行く時点でわかっていたんだろ」などという被害者女性へのセカンドレイプはその誤解に起因する。

確かに、松見とは面識はほぼ初対面だったのであるが、被害者女性はメンバーの一人松本に惚れていた。飲み会の最中、松本から「こいつ俺の女だから」という旨の発言をされても強く否定しなかったという。

 

松本は、彼女からの好意には気づいていたが、それに応じる気が無かった。当時本命の恋人もいた。何より彼自身の特性としてサイコパス気味だった。

人間、自分の興味の無い相手からの好意はうっとうしいものだ。そして、自分に惚れこんだ相手は「都合のいい」存在になり、軽んじる。

だから松本は、飲み会の盛り上げ役として、この都合のいい女を持ってきた。

 

 

 

「彼女は頭が悪いから」は、美咲とつばさの恋愛模様を描写することによって、被害者女性と松本の関係性を生々しく引きずり出すことに成功している。

テレビニュースを軽く見ただけの人はきっと、東大生強制わいせつ事件の背景に男女関係があったことを知りもしないか忘れてしまっているだろう。

そこに切り込み、ストーリーの主軸に据えた点で、この本には大きな意義がある。そして、そういう切り口でドラマを描く以上、男主人公は松本、『つばさ』でなくてはならないのだ。

 

一方の女主人公美咲は、コンプレックスまみれの存在として描かれる。

横浜の住宅街に生まれた美咲は、いたって庶民的な女の子。勉強は並で、公立の中学、高校に進学する。私立に通う子らにはぼんやりとした憧れと、隔絶を感じており、総じて自己肯定感が低い。

何よりも、彼女の家庭環境は、いたって家庭的であるのだけれども教育にさほど投資をせず、美咲に古い時代の女性像の再生産を強いるようなものとして描かれる。

高校までは並の進学校に通っていた美咲は、家族や周囲の雰囲気に合わせて、偏差値48の大学に進学する。

高校時代にも恋人はいたが、恋はあまりうまくいかなかった。大学生になっていよいよ、周りが色めき立ってくると「選ばれなかった」美咲は更に自信を失っていく。その心の隙間にすっと入り込んできたのが、竹内つばさだった。

 

美咲は、へたくそに、まっすぐに生きて、恋をする。その先に、あの事件があった。

彼女は勘違いした女でも、セカンドレイプされるべき対象でもない。どこまでも、ひとりの普通の人間だ。

 

 

 

……と同時に、加害者らも、どこまでも普通の人間なのが辛いところ。

この本は、事件をベースに、被害者女性を徹底的に持ち上げ、東大生全体を徹底的に貶めるようにデコレーションされた、『フィクション』なのである。

 

 

――誕生日研究会の加害者らは口を揃えて「被害者女性が裸で笑っている写真を見せてもらったので、被害者女性は性的に奔放な女性なのだと思った」と証言した。

彼女が実際に性的に奔放だろうがなんだろうが、望まない相手とのセックスをする必要はない。それがセックスのルールだ。クソビッチ代表としてこの点は強く主張したい。

ただやはり、大半のマトモな女性は裸の写真を撮らせない。作中でも美咲は裸の写真を撮られている。話の都合上さりげなく、恋するオトメの秘めた思い出扱いしてスルーしようとしているが、それは少しズルいと思う。

 

(※2018/08/25追記

違和感あったので事実関係調べなおしました。

小説中では、つばさが性行為中に撮った写真を皆に見せびらかしたとされていますが、現実には、被害者女性は二人きりの時ではなく、他の飲み会の場で裸になってますね。

それはダメだろ。)

 

 性的なことへのハードルが低い相手だと思った、というのは犯罪者側の理屈ではあっても、推論としては十分に作用する。この写真が無かったなら、強引に事に及ぶことはなかったのではないかとさえ私は思う。

 

それから、作中で美咲の容姿は、少し太目だがどこか可愛らしい普通の女性として描写されている。

美咲は大学生になっても恋人はできていないし、譲治たちによって「デブブス」と表現されていたり、周りからの扱いはブスキャラなのであるが、地の文の中では女優の野川由美子似だとか、目が大きいだとか、肌が白いだとか、具体的な容姿の特徴は読者が不快感を抱かないような描写にされている。

「彼女は頭が悪いから」というタイトルは、東大生の歪んだ女性観を一言で言い表しているが、その一方で、世間の男性はまっすぐな女性観、顔の良い女と付き合いたいという気持ちを持っている。

作中でそんな風に、容姿を少し持ち上げなければならないことに私は少し嫌な気持ちを覚えた。学歴が低いから貶される、というのには多くの読者が反発を覚えても、美咲の容姿が明らかに悪ければ読者はフられる理由に納得してしまうだろうから。

現実そのままでは気持ちのいいフィクションにならないので、そうやって少しずつ、現実は読者の理想に近づけられていく。

 

 

作中において東大生は悪役でなければならないので、東大生の描写は非常に歪んでいる。

まずそもそも、東大についての描写がおかしい。

 

理Ⅰの数学は、他の理系学部とは若干傾向がちがう。スタンダードな問題をミスなく求められる傾向が強い。」(41頁)

理Ⅰの問題は理Ⅱ、理Ⅲと全く一緒です。

「東大の全学部での女子比率は1割である」(113頁)

「『東大ぜんぶで、女子は1割ですよね。理系だと1割切ってます。』」(186頁)

2割です。

 

この軽微な揺らぎが意図的なのかどうだかわかりかねるが、人物や情景の描写に必要だったとはあまり思えない。東大という実在する大学の名前を出した以上は東大を東大らしく描き切ったほうが潔いと思う。

一方で、加害者らの出身高校を武蔵→麻武、岡山朝日→広島春日のようにもじっているのは許しがたい。出身高校は東大生のキャラクターを位置づける重要なファクターなので、ここを日和って変更してしまうのは激おこカムチャッカファイヤーである。武蔵と麻布混ぜるんじゃねえ。俺の性癖に関わる。麻布の学祭にナンパ目的で来た開成生が文実に捕まり、逆にレイプされるBLとか読みたくありませんか?

出身高校で相手を判断するのは、実際の東大生らしく、また東大生らしいイヤらしさでもある。作中の東大生らは相手の家族を出身校などで値踏し、マウンティングをしているイヤミな存在である。であるならば、出身高校名はオトナの事情を踏み越えて描き切ってほしかったポイントである。

 

作中で東大生は全能感にあふれた、何の挫折も世間の常識も知らず、勉強マシーンのように表現されている。

主人公つばさはその最たる存在で、非常にドライな性格で驕っているにも関わらず、女子が向こうから寄ってくる。

 

実際の東大生は、全能感にあふれてなんかいない。いや、最初の1か月ぐらいはだいぶ怪しいが、半年も経った頃には”こなれて”くる。

作中キャラクターたちは学部3年、修士1年の設定になっている。実際の松見らとは1歳差がある状態で強制わいせつに及ぶが、こんな頃には自分の実力と自意識のバランスが取れてくる。テストの点数で学部が決まる進学振分けが終わっているのだ。そこには当然、誰かの敗北がある。あるいは、名門校出身者であれば、中高でとっくに挫折を知っている。

喩えるなら、さえないプロ野球選手だろうか。自分が野球の上手いことは知っている。地元では一番だった。野球で飯も食えている。でも、ひとにぎりのエース選手を除けば、自分がトップでないこと、そして彼らには一生かかっても勝てないことを知る。

そういうアスリートが全能感に溺れないように、東大の中で生きている東大生は本人なりのコンプレックスと向き合って暮らしている。

 

 

恋愛方面では、東大生が全能感にあふれているわけがない。

 

「(略)つばさが童貞を捨てたのは東大生になってからだ。簡単だった。東大理Ⅰの男子という立場を得れば、すぐに足元に2枚の女子カードがならぶ。」(61頁)

 

この一節の破壊力は凄まじい。 東大理Ⅰの男子の9割はキレる。こんな嘘を書かないでほしい。

 

東大生はおおむね、周りの女子の少なさによって全くモテない。

 むしろ、東大生がさほどモテないことを作中で強調したほうが、つばさや譲治たちの調子に乗りっぷりを表現できたかもしれないとさえ思う。

実情としては、男子校出身者が多くを占める東大新入生は童貞の集まりで、1年生のうちは自分たちの童貞をネタにして非モテホモソサエティを形成する。2,3年と学年が上がるにつれ、女子と接点のある男子は交際を始めていくが、それだって世間から数年遅れての男女交際である。

 

少し前に東大生をイジるテレビ番組が流行り、女子に不慣れな東大生に合コンをさせ、その滑稽さを笑う企画などが放送されていた。

もちろん変人を意図的に集めているし、編集と仕込みによって面白おかしく強調はされているものの、あのような外見や喋り方の男子が普通に生活していける夢のような環境が東京大学である。

 

だからまあ、モテない。東大女子が少なすぎるので他大生の女性と知り合うよりほかにないのであるが、インカレサークルに入るのだって、東大男子当人が陽キャラ寄りでなければ毛色が合わないし、顔やトーク力を見る入部セレクションなんてものもある。

結局、学歴というのは既にモテる人間のオプション程度のものなのだ。豚に真珠、ブスに巨乳、コミュ障に学歴。

であるから、この本のように東大生だというだけでモテるなんてのは真っ赤なウソ。だが、一定レベル以上の男子に学歴が付くと、途端に価値が出るというのは事実である。

 

 

第二回公判で、松本は「下心を持って近づいてきているような女性は嫌だった」と述べた。

松本自身はそれがどういう『下心』なのかを説明しなかった。この証言を報道する際に『(東大生への)下心』と注解を付けた東スポは見事だったと思う。もし仮に下心の指すものが松本の肉体に向いた性欲だったのだとしても、矛盾しないのだ。

 

当然、この場合の下心という言葉が示すのは、そういう性欲の類ではない。

 

この本の中で、つばさたちの考える『下心』と呼ばれる概念――他大の女子たちがスペックのみを目当てに東大生に寄りたがる感情は作者によって否定され続けている。美咲はそんな気持ちをつばさに抱いてはいなかったのだと。ありもしない『下心』を理由に他人を軽んじるのは間違っていると。

 

しかし、『下心』を東大生に抱く女性は実在するし、東大男子はそういう相手を恐れて、軽蔑している。

先ほど、東大生の描写が歪んでいると述べたが、この点においてはつばさの心理は実在の東大生の心理そのものであるのだ。

 

数年前、Twitterの東大生の間で「外付け肉便器」という言葉が一瞬だけ流行った。今では私ぐらいしか使わない言葉であるが、それでも、東大男子はこの下品な語の意味するところを初見で理解する。

あるいは、テレビに出た某イケメン東大生は、自分に群がるミーハーな女子のことを『肉塊』と呼んではばからなかった。

 

童貞の東大男子も、男子校出身の大学デビュー組も、最初からモテてた勝ち組も、このコモンセンスを共有している。

でもそれは、バカ相手だったら何してもいい、と単純に考えているからではない。

 

モテない期間が長かった者は、自分の恋愛経験の自信の薄さから、本当に好かれているのか、スペックだけで中身はやっぱり魅力がないままなんじゃないか、という不安を抱く。男子校出身者が多い東大において、この傾向は顕著である。

嫌なほどモテる少数の超勝ち組でさえ、人間がスペックに釣られる様を目の当たりにし、その浅ましさが嫌になる。美女であっても、社会階級が違えば恋人にするのが難しいことの実際を知る。

 

東大生であることによって自分を否定されたくない。でも、東大生であることによってのみ自分を評価されたくない。東大生であることを素直に認めてほしい、スペックでない自分の中身を見てほしい。

あの軽蔑は、男一般が抱くミソジニーと、人間誰もが抱く同族意識と、恋愛における自己肯定感の低さとがないまぜになった、薄暗い感情だと思う。

 

 

誕生日研究会の連中にあったのは、ただ「東大ではない人間を馬鹿にしたい欲」だけだっただろうか。そこにあるのは「ありのままの自分を認めてほしい」という、小さく可愛らしい願いではなかったか。

 

 

最後にひとつ。まだこの本を読んでいないのであればぜひ、「だろうか」「ではなかったか」という表現に着目しながら読み進めてほしい。

多分現実は、その憶測よりもずっと汚い。

世界で1番素敵なボドゲはグリモリア!

好きなゲームについて書くだけのゆるふわ記事です。

 

一般カップル向けのデートコースにボドゲカフェが紹介されていてビビりました。最近地味にブームみたいですね。

 

でもそういうカップルってどういうゲームをプレイするんでしょう?

技術性が高く、初心者と経験者の差が出やすいゲームをやると初心者が死んだ目になりますし、単純な運だけのゲームだと経験者が飽きがちです。

男が女より明らかに上手い場合、お膳立てが大変そう、なんて思ってしまいます。

 

私はボドゲが好きですが、家族はさほどでもありません。単純な話で、家族の中では私が一番ゲームが得意で、子供の頃から常に母と妹をボコボコにしていたからです。中学生に上がった頃にはようやく父をボコれるようになりました。

だから、家族でできるゲームは人生ゲームぐらい。私にとっては少し退屈でした。

 

 

ドミニオンを家族とやるわけにはいきません。私はドミニオンは弱いのですが、それでも初心者には負けません。

というか大学のドミニオンプレイヤー強すぎて怖いんだけど。たすけて。

実力が強く出るボードゲームは、長期的に取り組むユーザーが多い代わりに、ガチ勢以外お断りになりがち。黎明期に乗り遅れると、お手本を「勉強」する必要が出てきてしまいます。

 

カタンも、世間が言うほどカジュアルなゲームだと思ったことがありません。

プレイ時間が60分とやや長い上に、1ゲーム目はやるべきことがよくわかりません。

2ゲーム目からは初心者でもある程度楽しく遊べるゲームだと思いますが、経験者が本気出すと絶対に勝てません。

 

昔実際にプレイした初心者殺しカタンの話をしましょう。

私(経験者)、オタサーの姫(経験者)、男A(ド初心者)、男B(ド初心者)という卓がありました。

初心者とはいえ、男Aも男Bも地頭は良い方。私は露骨な接待プレイはせず、相手からの交渉があれば多少甘い条件で応じるぐらいでした。

ところがこの、経験者のオタサーの姫が全く遠慮しない

初期配置のせいで不足ぎみだった麦を彼女が独占すると、あろうことか彼女は1:3条件で麦を売り始めたのです。

 

「麦1枚あげるから、鉄3枚欲しいな❤︎」

 

ダッメ!!そんなのダッメ!!

 

確かに男Aも男Bも、麦不足で開拓地が中々建てられず、手元で鉄が余って使い道に困ってるのですが…初心者相手になんという交換を提案しとるんじゃ!!!

ややこしいことに、男Aはオタサーの姫にガチ惚れ、男Bも姫のHカップおっぱいを前に鼻を伸ばしています。

巨乳美女にホイホイと資源を貢ぐ男たち。そして圧勝するオタサーの姫

 

カタンってこういうゲームでしたっけ???

 

 

話が大いに逸れました。

ここまで露骨にパパ活しようとしなくとも、全くの初心者が経験者に勝つにはカタンは厳しいと思っています。

 

んで、本題。

ありました。妹と仲良くプレイできるボドゲ

 

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じゃん。

タイトルに書きました、グリモリアです。

 

このゲームを一言で言うなら、バッティングゲーム。

いっせっせーのせーで自分の手を見せ合い、なるべく他人とカブらないことを目指します。

 

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グリモリアの特徴はなんといっても、この綺麗なコンポーネント

プレイヤーは全員カラフルな魔導書を持ち、魔導書のページを開くことで呪文を発動します。

 

盤面だけ見ると色鮮やかで、小難しそうに思えますが、30分ほどで終わります。

このゲームの強みは、ルール・やるべきことが簡単で、3ターンもすればズブの初心者でも勝ちを目指して行動できるようになるところ。最初の1回目のゲームから楽しいのです!

 

これは各ターンに選択することが2つしかないというところに由来します。

・呪文を選ぶ

・場のカードを引く

これだけです。

1回読みをミスしたからといって即負けということはありません。どのカードを引くべきかさほど迷うこともないはず。

適度な運に身を任せながら、気持ちよく自分の手を伸ばしていけるのです。

 

そして、全員が素人であるよりかは、1人は経験者がいた方が、呪文の処理や行動順の処理ができて良い感じ。

初心者と経験者が一緒に楽しめるボドゲとしては、このグリモリアがピカイチだと思います。サークルなどでプレイするボドゲとしてめちゃくちゃおススメですよ!

 

というわけで一緒にプレイできる人募集中です。グリモリアは定価4000円、友達は別売り。

メンタリストはベッドの上で何をするんだろ

セックスハウツー系の本を読んだので感想を。

 

メンタリストDaigo氏の「ベッドの上の心理学」って本を読みました。

買うのが恥ずかしかったのでkindleです。

私のkindleのライブラリはこのように、セックスとナゾトレだけで構成されてます。

 

 

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ナゾトレ本を電子書籍で買うメリットは一切無い、というか解けなくなるリスクが高すぎるのですが、意地で電子書籍版買ってます。奇跡。

 

発売当時は書店の平積み台にも「ベッドの上の心理学」と「東大ナゾトレ」が隣同士に並んでまして、クスッと笑ったものです(あの時はまだDaigo氏と松丸くんが兄弟であることは未発表だったので、全くの偶然のはず)。

 

で、「ベッドの上の心理学」を読んだ感想なんですが。

なんかこう、「科学的になにか違うんだけど、こっちも確固たるエビデンスで反論するには手持ちの資料が足りねえ…」という気分です。

 

たとえば、6章の「クンニリングスによる強烈な刺激は、女性ホルモンのエストロゲンを大量に分泌させる効果があります。」という記述。

エストロゲンが性欲を高めたり、膣の潤滑を良くするという話はありますが、性感によってエストロゲンが出るという話は聞いたことが無いのです。

エストロゲンは生理周期を司る重要な性ホルモンですが、クンニのたびに生理止まったり排卵が起きるわけもないので、「大量に」分泌しているわけはないと思うのです。

 

巻末の参考文献を見るに、和書や翻訳済みの本が多いので、全部読めばどこかに原著論文へのレファレンスもあるんでしょうが、いかんせん本が手に入らねえ。……これは私の怠慢です。

 

Daigo氏は医学の専門家ではない(私も専門家ではない)ので、新書レベルの参考文献から更に原著に当たるということをさほどやってないんじゃないか、という印象があります。

他の本から色々情報を引っ張ってきて、読みやすくまとめてくれているけれども、元の本の情報の真偽そのものが怪しいように感じます。

 

というわけで気になった記述バンバンdisっていきまーす

 

・プロラクチンはセックスでも分泌される。胸を大きくさせるには1秒間に3回程度優しく触るとよい。

プロラクチンは実際オーガズムの際に分泌されます。男女共に分泌され、男性では賢者タイムの因子ではないかと言われています。ここからわかるように、プロラクチンは性欲を減退させる方向に働きますし、胸が大きくなるほどプロラクチンが出ているとそれは高プロラクチン血症という病気です。

プロラクチンは妊婦や授乳婦で高くなるものですが、そうでない人間のプロラクチン値が高くなると妊婦のような症状が出ます。具体的には胸が張り乳汁分泌が始まりますし、排卵が止まります。

胸が大きくなるほどプロラクチンが出るってのはそういうことです。日頃のセックスで出るプロラクチンの分泌量程度ではよほどそんなことは起こりませんし、プロラクチン値が高いと性欲は落ちるので楽しいセックスライフのためにはわざわざ量を増やそうとするものではないと思います。

 

・リラックス→興奮→リラックスの波が大事。前戯と後戯ではオキシトシンセロトニンが出るセックスを心掛けろ

これもホルモンの話なんですが、オーガズムでオキシトシンが出ます。オキシトシンが愛情に関わるホルモンだというのも本当です。

ただ、気持ちいいセックスをすればその結果としてオキシトシンが出るのであって、「よーしパパ、オキシトシン出させちゃうぞー」という気持ちでセックスに臨むのはよくわかりません。

どうでもいいことですが、私は昔、東大薬学部の男に「いつもは君のこと全く可愛いと思わないけど、セックスの時だけは可愛く感じる」と言われたことがあります。

彼は日頃から私のことを、連れて歩くには不名誉なブスだと見なしていたため、このような発言が出てきたのですが、こんなクソ発言でも当時の私はちょっとドキドキしたわけです。

で、薬学部の彼はしばらく考えたのち、「ああそうか、オキシトシンのせいか…」と一人で勝手に納得して、そっぽ向いて寝始めました。

確かにそれはオキシトシンのせいです、ええそうですとも。感情がホルモンで説明できるからといって、その感情がニセモノということにはならないのですが、「こんなブスのことを好きになるわけにはいかない」という彼のプライドが勝ちました。クソくらえ。

 

・美男美女は基本的に左右対称の整った顔

嘘です。左右対称性は美を担保しません。

適当なブサイクの画像を真ん中で切って左右反転すれば、完全に左右対称なブサイクの写真が出来上がりますので、これが反例になるでしょう。

 

・女性の身体は入ってくるペニスに膣を収縮させることでサイズを合わせ密着感が出るようにできているので、挿入後はしばらく動かないのがよい

挿入後に動かない方がいいのは同意しますが、ペニスに合わせて収縮するという話は聞いたことがないです。求むソース。

個人の経験としては、あれは縮むのではなくて緩むのを待ってる気がします。

 

・Gスポット刺激だけでイケる女性は 、全体の 3 0 %くらい 。理由はGスポットのすぐそばに尿道が通っており尿意を催すから

Gスポットでイケないのは尿意の問題でなくて、そもそもの快感の強さの問題だと思いまんこ。そもそも、尿道があるからそこがGスポットなのです。

Gスポットは独立した器官が何か存在するわけではありませんが、実際一定数の女性が気持ちいいと感じる場所です。その正体は、陰核海綿体やら尿道海綿体やらの複合体だろうと今のところ言われています。クリの裏側、なんて表現もあながち間違いでないと思います。

Gスポットは指入れてすぐのポコっと膨らんだところ、なんて言いますが、興奮して海綿体が膨張していないと膨らみがわからず、膣側から刺激するの難しくなるんですね。

Gスポットさえ刺激すればなんとかなる」とは言わないけども、ナカでイける人はたいていGスポット好きな気がするんだけどなーどうかなー

 

・オリーブオイルや魚介類をふんだんに使った地中海メニューは 、オメガ3を多く含み血管に良いので男性の性機能を高める食事である

重箱の隅つつくようで申し訳ないですが、オリーブオイルオレイン酸はω-9です

 

 

さて、揚げ足取りばかりしてきましたが、「Daigoのキャラって科学的に正しいことを言わないと説得力が落ちるから大変だな…」って思いました。

こないだ「東京いい店やれる店」を読んだばかりでして、こっちは同じ恋愛指南であっても、ギャグ調なので多少テキトーな記述があっても許せるんですね。

「最初のデートは外角低め、気取らないビストロで」とか「聖心や雙葉の速球が得意な女には、個室鰻屋などのカーブ球が効く」など、半分ぐらい合ってればなんか共感できちゃう。

 

Daigo氏自身が妙齢の男性なのも難しいところ。

「こんなこと言ってるけど、じゃあ彼自身はどんなセックスするんだろう!」って気になりませんか。少なくとも私は気になりました(これはセクハラです)。

一度ぐらい寝てみてーなーという気分になりました(セクハラです。ブスなので間違ってもそのようなことは起こりません。私もトロフィーワイフになりたい人生だった)。

 

彼自身が有能であるようにアピールしていくのが、本売るのに重要じゃないですか。

そういう意味でも、恋人なり奥さんがキレイでないとハッタリ効かなくなると思うんですよね。個人の嗜好として美女を求めるのも当然ではありますが。

んで、こういう本出して、セックス上手そうな雰囲気出しとくと、女性が期待してプライベートでもモテるじゃないですか。

うーんハッタリの成功スパイラル。

 

セックス方法の文章読んだ感じ、セックスが上手いのかどうかについては判別付きませんでしたが。

 

というか、セックスハウツーって難しいんですよ。女の子の大多数が喜ぶ方法って、当たり障りのないものになってしまう。

そのくせ、本当に大事なのは技術ではなくて、どれだけ惚れ込んでるか、若くて顔がいいか、みたいなことになってくる。あるいは、技術に汎用性が無い。幅が広すぎるのでどれを採択していいか迷う。

スポーツが上手な人が上手なスポーツ教本書けるわけでもないですから。

 

たとえば私は至って普通の性嗜好で、歌の上手い男性とカラオケに行って2時間ほど歌うとぐっしょぐしょに濡らすのですが、この方法を記載してあるセックスハウツーに出会ったことがありません。

あとついでに、ホテル着いてから一曲踊ってくれると最高に興奮するのですが、これを書いてあるセックスハウツーも見たことがありません。なぜだ。

もういっちょついでに、ポールのあるラブホに行って登り棒コアガズムしながら挿入したら気持ちよさそうだな、と思うんですがこれもセックスハウツーに載ってません。いやー普通なんだけどなー。

 

Daigo氏のセックスハウツーの中で一番普遍性あるのは手マンだと思います。

抜き差しじゃなくてGスポットノックする基本の手マン。あれはどんなセックスハウツーでも書いてあるんですが、それゆえ実用性が高いので覚えるべきです。

というか抜き差し手マンは痛いから本当にやめてほしいんじゃ。

 

体位に関しては私はしみけん信者だよ…やっぱ挿入の経験が違う…

ロールスロイスって体位は膣内くまなく攻められるのでおススメです。これはしみけんの本買って読んでください。

 

セックスハウツー本篇自体はよくある優等生セックスだなーという感想。

読者のためを思って噛み砕いたのか、シビれるほどのセックスの才能を文章からは感じない。

 

でも多分、彼の真骨頂はセックスに持ち込む前の段階なんでしょう。

彼が本には書かなかった手練手管、やっぱりちょっと気になります。